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「M Poetica」(マイケル本)について&「The Artist as Trickster」の章より引用(1) [閑話休題]

時間のあるうちに、、の3本目。
すっかり「ニュースブログ」から離れてしまっているものだから、
このような本「M Poetica」が出ていることをつい昨日知ったという有様でした(お恥ずかしいわ…)。
そうかあ、出版業界がようやくブログに追いついてきた2011年、だったのかもしれないですね。


多くの方は既にご存知でしょうが、良書の割に情報が少ない気がしたので、ちょっとだけ。

「Man In The Music」が「音楽家としてのマイケルに焦点を当てた伝記」だとしたら、
「M Poetica」は「アーティストとしてのマイケルに焦点を当てた考察」と言えるでしょう。
著者のウィラ・スティルウォーターさんは英文学のPhDをお持ちで、ライティングを教えていたこともあるようですが、アートの考察やライターが本職というわけでは無さそうです。
ただ、マイケルのファンであり、作品の考察に長けていたことから、ひょんなことで本書を執筆することになった様子。
まあ、「マイケルのアートを考察するための職業」など、ないのですから、むしろこの背景は納得がゆきますし、企画ありきでなく、著者ありきの本ということですね。

というわけで(?)、自費出版のようで、残念ながら、紙媒体での販売はありません。
でも、日本からも、kindle版を購入することができます(上の写真リンク)。
PCで読む場合は、下記でkindle for PCをDLすれば大丈夫。

http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=kcp_pc_mkt_lnd?docId=1000426311
注:先にamazon.comのアカウントを作成する必要があります。

さて、本の内容ですが、Man In The Musicよりも、ずっと「考察」の部分が多く、その分、マイケルの新たな一面に切り込むことが出来ており、刺激的で、示唆に富み、、そして、マイケルにとって残念なことは何一つ書かれていないのですけれど、だからこその切なさもあります。私がずっとずっと気になっていた「ハワード・ヒューズ的な一面」(by フランク・ディレオ)の謎をちょっと解いてくれる本でもありました。(でもマイケルはこの人そのものでは全然ないと思いますけど。)
なお、上記で「新たな一面」と言いましたけれど、私も含め一部の方々にとっては、おそらくとっても既視感のある内容というかコンセプトで。。まあ、もう半年も前に出ちゃってるし、今更そんなことを思っているのは私ぐらいか。(ひとりごと)


なんだか気になって仕方なかった章をひとつだけ紹介します。

"The Artist as Trickster"

2009年の3月、コールドプレイのフロントマンであるクリス・マーティンは、ジャクソンのO2アリーナでのショーを「ラザロが蘇って以来、もっとも大きなカムバック」と言った。それこそがジャクソン自身の数年来の狙いであったのだと思う。表舞台に姿を見せないまま数年を経たのちのカムバックは奇跡的に見えた。しかし、それをやってのける前に彼には幾つかの大きな課題が課せられていた。(中略)

彼はチケットを売る必要があった -- ざっと見積もって100万枚の。最終的には50公演が予定されることになったO2アリーナでのコンサートだが、2001年のInvincible以来新作がなく、97年のHIStoryツアー以来大きなコンサートもなかった彼には、通常のレコーディングアーティストが頼るファンベースがなかったのである。
しかしジャクソンには忠実なファンがついていた。さらに彼はP.T. Barnumの戦略と基本原理を学んでいた。P.T. Barnumはアメリカの歴史上最も偉大と言ってもよいほどの人物で、マイケルは彼について書かれた本をフランク・ディレオやジョン・ブランカに渡し、「これは僕のバイブルになるから、持っていて欲しい。僕は自分のキャリア全部を地球上もっとも偉大なショーにしたい。」と言った。1984年のことである。さらに彼は、奇怪なものの持つ、「怖いもの見たさ」の魅力もじゅうぶん学んでいた。そして彼は私たちについてもよく研究していた -- 何十年も前から。

すなわちジャクソンは、すべきことが分かっていたのである。私たちはエンタメに多くを求める一方で、認めたくはなくとも、心のどこかで、「Freak Show」を求めている。そのことも彼は理解していた。(中略)彼は20年も前からそのコンセプトを研究し、そのはたらきと人々の反応の機微を熟知していた。だから彼は、いちばん皆をぎょっとさせそうなウィッグをつかみ、ゴーグルのようなサングラスで顔をほとんど隠し、いちばん奇妙な印象を与えそうな鼻とあごを目立たせて、ロンドンの会見に向かったのである。

しかし彼はただのfreakとして登場するわけにはいかなかった。事はそうシンプルではない -- マイケルに関してはいつだってそんなにシンプルにはいかないのだ。彼には何種類かの観客がいて、それぞれに違うメッセージを届けなければならない。O2での映像を注意深く見ると、それぞれの層ひとつひとつに向けてジャクソンが会見をしている様子を実際に見ることができる。

一度も彼のステージを見たことがなく、「living legend」を見たがっている層には、「ファンが聴きたいと思う曲をやるよ」と言い、確実にスリラーやビリー・ジーン、ムーン・ウォークが見られことを約束する。これらを見られる最後のチャンスであることも伝えている。(ファイナル・カーテンコールと呼んでいる)。チケットを買っておいたほうが良い、ということである。

(まだ章の途中です → 続きは(2) へ。)

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タグ:マイケル
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コメント 3

accola

わぁ~!!こんな素敵な本がぁぁ!!私も見逃してました~Meeさん感激ですぅ♪アリガトウございます。「ラザロが蘇って以来の最も大きなカムバック」…この言葉にグッときます♪今から続きが楽しみ!!あ、決して図々しい催促ではありませんよ(^^)vMeeさんのペースでヨロシクお願いします。慌ただしい年末年始@お身体ご自愛下さいね♪では良いお年を。02アリーナでの会見…細部にまで至る緻密な拘り☆流石MJ!!speechless!!(涙。。)
by accola (2011-12-30 12:21) 

anko

ぜひとも、読みたかった内容・・・
和訳、ありがとうございます。
続きもお願いします!
by anko (2011-12-30 20:53) 

Mee

accolaさん、ankoさん、upしました~~!
アートの考察と書いてしまいましたけれど、もっとずっと広い範囲をカバーしている本でした。著者の語りにうんうんと納得しつつも、ちょっと立ち止まって考えてみたい気にもさせられる、なかなか味わい甲斐のある本です。
by Mee (2012-01-02 00:03) 

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